年賀状からのエール(注:これは2016年1月に他のメディアに掲載した記事に手を加えたもの)
パリの友人から届いた「年賀状」。
フランスの某自動車メーカー広報部時代からの友人・戦友だった彼女とは、その自動車メーカーを退社した後(私は彼女の1年後に退社)も、私が(今の夫と結婚するために)フランスを引きあげて英国に移住した2008年2月まで、同じグループの会社で一緒に仕事をした。
数年前、低能なのに嫉妬心だけは超一流の新任女性上司のパワハラに立ち向かい、他の同僚や自分が受けた理不尽な扱いと相手の不能さを告発してその会社を自主退社してからは、フリーランスの広報コンサルタントとして活動。その後、起業を志す女性をコーチングする La Méthode(発音: ラ・メトッド)という事業を立ち上げた。(ホームページ(仏語) http://lamethode.org)
フランスの有力経済紙のシニアライターであった彼女のダンナさんは、「大企業のような組織は彼女の並外れた想像力を殺す」とよく言っていた。
昔から、広報のメソッドやプロセス、研修プログラムなどの構築でその優れた創造力を発揮していた彼女から届いた「パクパク」折り紙スタイルのこの年賀状には、折り重なった部分をひとつづつ開けていくと、ウィットに富み、是非とも、なんとしてでも実行したい「新年の決意」が書かれている。
例えば、
Oser voir grand au lieu d'être raisonnable
(常に分別をわきまえるのではなく、大胆にもの事を考える勇気を持つ)
Se lever chaque jour en se disant que demain commence aujourd'hui
(毎日、「明日は今日始まる」と自分に言い聞かせて起床する)
Apprendre à ne pas toujours réfléchir avant d'agir
(時には熟考せずに行動を起こす、ということを学ぶ)
などなど。
そして折られた部分を完全に開くと、真ん中に大きく英語で書かれたメッセージ。
Life is not about finding yourself, it's about creating yourself.
(人生とは、自分を見つけることではない。人生とは、自分を創ることである。)
アイルランドの偉大な劇作家・社会主義者、ジョージ・バーナード・ショーの名言だ。
厳しい状況に立たされている今の私達にとって、勇気と闘志を与えてくれる言葉。実にタイムリーなメッセージに、「やるぞ!」と奮い起つ。