けりかの草子

ヨーロッパ在住歴24年、現在英国在住のバツイチ中年女がしたためる、語学、社会問題、子育て、自己発見、飲み食いレポートなど、よろずテーマの書きなぐり。

Superdry 極度乾燥(しなさい)と私 ~その ⑤

まず、

*お詫びと訂正*

 

「Superdry 極度乾燥(しなさい)と私 ~その ④」の内容に誤りがあったことをここでお詫びする。

 

この記事を投稿した直後、「実際に購買に踏み切ったのは今年の3月下旬になってからのことだった」という記述が実は事実に反することに気が付いた。3月上旬の大雪のくだりを読み返していた時、この大雪のせいで、あるアイテムをSuperdryの店舗で衝動買いしていたことをハッと思い出したのだ。

 

それが下の写真のビーニー帽。外側がニットで内側にはフリースの裏地が付いており、大寒波の間、私の頭を寒さからしっかり守ってくれた。

 

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3月上旬の大雪の際に大活躍したビーニー帽

 

だがあくまでもこれは、「Superdryのものを買う」という明確な意志に基づいて購入したものではない。その日、外出先で頭痛がするほどの寒さに耐えきれなくなった私は、防寒帽を探して様々な店を徘徊した。どこもたいていニットやフリースのビーニー帽は置いていたが、あったか裏地付きでそれなりにオシャレなものを揃えていたのはSuperdryだけであった。頭が冷え切っていたその時の私には、例の理性の声(自尊心の声)は聞こえなかった。最初に手にしたのがこの写真のモデルだったのだが、その正面にあしらわれたワッペンには、雪山の頂上のような絵を背景に「真」という漢字一文字が立体的に張り付けられている。それが何を象徴しているのかは不明だが、その周囲には英語で「SUPERDRY MOUNTAINEERING SUPPLIES」と書かれており、その全体像はなかなかシブいと思った。

 

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これがそのワッペン

 

衝動的に買ってしまったアイテムだが、これは大正解だった。大寒波の間、この裏地付きビーニー帽は実に大活躍した。だが、一目でSuperdryのものとわかるアイテムではないためだろうか、冬が終わって衣替えをした後、これをSuperdryで購入していたことをすっかり忘れてしまっていた。それとも、私の自尊心の自衛機能が、素晴らしい裏地付きビーニー帽を買ったという記憶だけ残し、それがSuperdryのものであるという事実を無意識のうちに消し去っていたのだろうか。

 

というわけで、「Superdry 極度乾燥(しなさい)と私 ~その ④」で披露した杢ライトグレーのパーカーはその実、私が最初に購入したSuperdryのアイテムではなかったのだ。誤った情報を記載して申し訳ない。

 

話をこの記事の本題に移すが、私は惚れるとのめり込みやすいタイプである。日本へ旅立つ直前に購入したパーカー(「Orenge Label」と称されるシリーズ)にすっかり惚れた私は、英国に帰国した直後、「Track & Field」と呼ばれるシリーズのブラックのパーカーを購入した。下の写真がそれだ。

 

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カッコいい

 

右の袖口には、Superdryのヴィンテージロゴ(中国語の簡体文字なし版)のラベルが付いていて、それがたまらなくカッコいい。しかもそのラベルの下部は、ロゴのラインに沿ってカットされている。なんという細部へのこだわりだ。下がそのクローズアップ写真。

 

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このラベルがたまらない



 着心地はいいし、とにかくデザインが素敵だ。2枚持つようになって幸せ感が拡大し、それからは事あるごとにSuperdryの店舗に入って様々なアイテムを物色したり、ネットショップを定期的にチェックするようになった。そして、上のブラックのパーカーを入手してから1ヵ月後には、シンプルなレッドのパーカーを購入している。


そうして巷ではサマーセールが始まった7月のある日のこと。他の用事でウィンザーの街中を歩いていた時、Superdryの店舗の近くに来たので(というより意図的に行ったと白状すべきだろう)何気なく中に入ってみた。すると‼‼

 

なんと、店舗内では、今までのポリシーを180°大転換し、最大50%オフのサマーセールが展開されているではないか!この朗報に驚喜した私は、何かに取り憑かれたかのようにセール対象アイテムを物色した。

 

その頃の英国は、1973年に次ぐ記録的な猛暑の真っ只中であった。「涼しい」という定評のある英国の夏だが、あの時は晴天で気温が30度前後の日々が数週間続いていた。そんな中、私がSuperdryのセールで購入したアイテムはなんと、ネイビーの中綿入りジャケット(フード付き)。この炎天下にあって今すぐ着用できる品ではないが、半額というこの上なく魅力的な価格に抵抗できなかった。フロントとポケットに採用されたピンクのファスナーがアクセントを添えている。長袖モデルなのだが、袖部は杢調ネイビーのニット素材が使われており、遠くから見ると、ニットに中綿入りベストを重ね着しているように見える。ユニクロのウルトラライトダウンジャケットのようにパッカブルではないが、全体的なデザインは断然こちらのほうがカッコいい。これは秋口に娘の送り迎えで活躍しそうだ。

 

本当はもっと店内でセール対象アイテムを物色したかったのだが、残念ながらその日は時間切れ(娘を学校に迎えに行く時間が迫っていた)で、「戦利品」はこのジャケットだけであった。これほどまでに超お買い得の期間を、しかも今まで考えられないことであった半額セールという夢のような機会を、このジャケットだけで済ませる訳にはいかない。そこで娘と帰宅後、彼女の宿題(読書)のサポートを終えてから、私はSuperderyのネットショップを貪るように検索した。

 

すると、魅力的なアイテムの数々が超嬉しい価格で提供されているではないか!喜びの絶頂に達した私は、気に入ったアイテムで自分のサイズがあるものを次から次へとバーチャルなショッピングバッグに入れたのだった。

 

(まだ)続く