けりかの草子

ヨーロッパ在住歴24年、現在英国在住のバツイチ中年女がしたためる、語学、社会問題、子育て、自己発見、飲み食いレポートなど、よろずテーマの書きなぐり。

娘の4歳の誕生日〜パーティー編⑤ ー 注:これは今年6月に他のメディアに投稿した記事のリサイクル版

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*写真はこのグレードの高いお誕生日パーティーでの1シーン

 

エルサに誘導されて、私たち3人は娘のお友達のパーティーグループのために確保されている長テーブルへ向かった。娘はお友達を見つけると、大急ぎで靴を脱ぎ(ジャングルジムフレーム内は土足禁止)、わーッと歓声をあげてフレームの方へ駆けて行った。


夫と私はバースデーガールのお父さんを見つけると、招待してもらったお礼を述べた。バースデーガールがフレームから戻ってきたので娘を呼び戻し、プレゼントとカードを本人に手渡すように促した。


プレゼント進呈式が終わると、子供たちは一目散に再びプレイゾーンへ駆けて行った。それにしても、なんて大きな屋内遊び場だ。フレームそのものの大きさは私たちの会場より少し大きいぐらいだが、その周囲に様々なコーナーがある。座って足でこぐプラスチック製の車のコーナーには、パトカーや消防車、救急車、タクシーなどがある。娘は仲良し3人組とここで長いこと遊んでいた。フレーム内の大型滑り台も私たちの会場のものと同レベルだが、その横にはほぼ垂直と言える勾配の超高速滑り台もある。これには夫も興味をそそられたようで、はりきって試しに行った。


私は他のお友達のお母さんたちと、カフェオレを飲みながら世間話で盛り上がった。超高速滑り台のトライアルを無事に遂行した夫は、このどデカいプレイセンターを探索し、えらく感心した様子でその結果を報告しに来た。私たちが座っているプレイゾーンのカフェエリアの奥に、テーマ別のコスプレルームが6室ぐらいあるとのことなので、私も視察しに行ってみることにした。


すると確かに、プリンセスルームや海賊ルーム、病院ごっこルーム、キッチンごっこルーム、警察官&消防士ルームなどがあり、それぞれのテーマに沿ったコスチュームと小道具がかなりの数揃っている。さらに、これは6歳児以上が対象のようだが、Wiiっぽい全身駆動型ビデオゲームルームもある。凄い。至れり尽くせりだ。


気がつくと、娘と数名のお友達がプリンセスのコスプレに興じていた。男の子たちは自然と海賊ルームか警察官&消防士ルームに行く。親にそのように仕込まれたわけでもないのに、本能的に女の子と男の子では興味の対象が異なる。私たちも、娘が女の子だからといって、プリンス系やピンク色の衣服やおもちゃを勧めていた覚えはないのに、本人はプリンセスとピンクにどっぷりだ。


1時間15分ぐらい経つと、エルサとオーロラ姫が私たちのテーブルに戻ってきて、子供たちを集合させてくれと言った。広大な施設なので全員を集合させるのに少し時間がかかったが、皆が揃うと2階(日本式)のパーティールームへと誘導された。私たちのグループのパーティールームは、下の階から階段で上がって一番最初の部屋だった。


縦長の部屋には長テーブルと低いプラスチック製の椅子が設置されており、部屋中が『アナ雪』のテーマで装飾されている。バースデーガールの席は、雪の結晶が描かれた透明のプラスチック製の王座。紙製のお皿にも、壁紙にも、もどきではない本物のエルサとアナが描かれている。やはり女の子向けであるためか、クリストフやオラフの姿があまり見られない。天井を見上げると、白やシルバーの雪の結晶やクリスマスツリーのデコレーションのようなシルバーの玉があちこちからぶら下がっている。子供たちも保護者も感嘆の声をあげた。


さらによく見ると、部屋の奥にアナとエルサのコスチュームがずらっと衣装ハンガーラックに並んでいる。しかもこのハンガーラックは、4~5歳児の身長に合わせた高さだ。細かいところにまで気遣いが感じられる。子供たちに給仕された食事は、フライドチキン、ソーセージ、ハムサンドウィッチ、フライドポテトだった。給仕しているエルサとオーロラ姫を数名のお母さんたちが手伝い、子供たちに飲み物を与える。


暖かい食べ物の後はお菓子のサービス。カップケーキとビスケットが出てきた。そして本日の目玉商品のバースデーケーキ。ホワイトとターコイズ色のアイシングが施された大きな丸形のケーキの上に、プラスチック製のエルサのフィギュリンが載っている。これは、この業界で定評のあるBullylandというドイツのメーカー製のもので、娘も全くおなじエルサのフィギュリン以外にも数多くのディズニーキャラクターのフィギュリンを持っていて、お風呂の友になっている。このケーキはバースデーガールのお母さんが手作りしたそうだ。凄腕すぎる。夫と私は、2週間後に控えた娘のパーティーを思い、プレッシャーが全身にこみ上げてくるのを感じた。

 

続く