けりかの草子

ヨーロッパ在住歴24年、現在英国在住のバツイチ中年女がしたためる、語学、社会問題、子育て、自己発見、飲み食いレポートなど、よろずテーマの書きなぐり。

水の質④(注:他のメディアに限定公開していた記事に手を加えたもの)

今度は硬水と軟水それぞれのメリットとデメリットを調べてみた。軟水器メーカーの訪問販売員たちに教わったことに加え、以下のような情報を得た。

<硬水のメリット>
1. 便秘解消効果
これは硬水に多く含まれるマグネシウムの作用だそうだ。個人的に心当たりはないと思っていたが、その実よく考えてみると、日本に帰るたびに普段よりお通じが悪くなっていた。これは、日本では白米を食べる回数が増えるからだろうかと思っていたが、おかずは食物繊維が豊富なものが多いからバランスが取れているのではないか。ではやはり、マグネシウム含有量が低い軟水が原因なのだろうか。

2.動脈硬化の予防
これまたマグネシウムとカルシウムのおかげだそうだ。

3.ダイエットに効果がある
硬水内のミネラルが代謝を良くし、便秘を防ぐ作用があるからだそうだが、私個人のケースでは、大きな?マークがつき、眉間にしわが寄る。究極の硬水地域であるアスコットに住むようになってから、食事に気を付け、ちゃんと定期的な運動もしているというのに、メタボはまったく解消されない。「効果テキメン」というダイエット法を試しても、大した成果が出たことはない。あくまでも私個人の例だが(お酒の飲みすぎ?)……

4.洋風の煮込みに適している、紅茶が美味しくなる
ミネラル成分が多く含まれる硬水だと旨味成分のグルタミン酸イノシン酸が溶け出しにくく、マグネシウムやカルシウムがアミノ酸と結合してあくとなるのだそうだ。硬い肉を柔らかくする効果もあるらしい。(参考:http://water-delivery.net/06/0019.html

そして硬水でお米を炊くと、カルシウムが食物繊維を硬化して硬めに炊き上がるということだが、これは私も毎日のように体験している。日本メーカーの炊飯器を使っているが、水の量を多めにしないと必ず硬いごはんになる。そして日本で食べるお米はとてもふっくらしていて、本当に美味しいといつも感動する。やはり硬水と軟水の違いなのか。

紅茶の場合、硬水で淹れるとミネラル成分が渋み成分であるタンニンの抽出を抑制し、味と香りが弱まってコクが深まるそうだ。確かに、日本で紅茶を入れると薄い割には渋いと感じることもあった。だが緑茶は軟水で淹れる方が美味しいらしい。ただ、スコットも私もこの点はそれほど気にしないのでかまわない。

(参考:http://tea-for-life.net/knowledge/suidou.htm

<硬水のデメリット>
私たちがここアスコットで日々悩まされている皮膚や髪の乾燥、ライムスケールや石鹼アカとの闘いのほかにも、結石のリスクが高まるという健康上のデメリットがあげられる。特に腎臓の弱い人は、硬水に含まれるカルシウムをろ過しきれなくなって結石ができやすくなってしまうそうだ。

一方、軟水のメリットは、1.肌や髪にやさしい、2.泡立ちがよい、3.水を使う家電の寿命がのびる、4.浴室やキッチンの掃除が楽になる、など、美容と家計に嬉しいものばかりだ。さらに軟水は無味無臭であるため、素材を活かした繊細な味付けの日本料理に適しているという。軟水器が設置されたら、日々の食事に和風のメニューを増やしてみよう。また、軟水のミネラルバランスは人体のそれに近いため、赤ちゃんや小さな子供にも安心して与えることができるとのこと。有沙には赤ちゃんのときから水道水の湯冷ましや、ポット型浄水器ブリタに通した水を与えてきたが、たくましく育っているから大丈夫だろう。

軟水のデメリットとしては、ミネラル補給ができないので、便秘やむくみの解消、筋肉のけいれんや足がつるのを予防できないという点があげられているが、それはミネラルウォ-ターやサプリで補給すればいいだけのことではないか。

私はやはり、ケラスターゼの髪を一日も早く取り戻したい!22日水曜日の軟水器設置工事が待ち遠しくて仕方がなかった。

続く