けりかの草子

ヨーロッパ在住歴24年、現在英国在住のバツイチ中年女がしたためる、語学、社会問題、子育て、自己発見、飲み食いレポートなど、よろずテーマの書きなぐり。

娘の4歳の誕生日~ケーキ編①(これは、今年の5月に他のメディアに限定公開していた投稿に手を加えた記事)

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「慣れないことはするもんじゃない」とよく言うが、確かにその通りかもしれない。

 

娘の4歳の誕生日のためにバースデーケーキを作ろうと、まず数週間前から心の準備をしていた。さらに、やると決めたことを本当にやり遂げるため、先週の金曜日に娘の保育園の先生たちに向かって、娘の誕生日当日にバースデーケーキを焼いて持って行くと宣言し、自分にプレッシャーを与えた。次に、料理本の山の中から、乙女時代に買った『Non-noお菓子百科』(なんと1988年版!)を引っ張り出し、バースデーケーキのレシピを探す。この本に載っているバースデーケーキのデザインはイマイチだが、必要なのは材料と分量、手順。スポンジケーキにホイップクリームでデコレーションを施した古典的なものなので、これを参考にすることにし、ページの間に娘がお絵かきした紙切れをしおり代わりに挟んでおいた。

 

そして前日。本で材料と分量を再チェックしてスーパーへ買い出しへ。ガーリーなデザインが好きな娘のために、カラフルなトッピング用の砂糖菓子も購入。万が一のために、生クリームと卵は多めに買ったつもりだった。我が家にはスポンジケーキ用のケーキ型がなかったのでこれも購入。コーンスターチを買い忘れたが、片栗粉があるのでこれで代用しよう。自分へのプレッシャーをさらに高めるため、昨日の夜、お風呂上がりの娘に、「明日、お母さんがバースデーケーキを焼いて、学校(保育園のこと)に持って行ってあげるからね!」と伝えた。すると娘は大喜びで、「Snow White(白雪姫)のケーキがいい!!」と叫び、飛び跳ねた。白雪姫のケーキ。。。それはレベルが高すぎる。。。「まあ、お楽しみに!」とかなんとかごまかしてその場を逃げ切った。翌朝の重要なタスクに備え、その晩は早めに寝ることにした(とは言ってもベッドに入ったのは零時過ぎ)。

 

そして本番の朝。打ち合わせでロンドンに行くことになっている夫が、娘を保育園に送って行った。私はケーキをオーブンで焼いている間にエクササイズをするつもりでいたので、ノーメイク&トレーニングウェア姿にエプロンをまとい、材料を並べ始めた。卵は室温に戻し、バターは湯銭で溶かす。その合間に、今朝納品しないといけない仕事をメールで送信。もう一度本で手順をチェックし、卵を泡立てることから始めた。もちろんその前に、オーブンを180度に温め、ケーキ型にバターを塗って小麦粉をまぶし、底に丸く切り抜いたベーキングシートを敷くという作業は済ませてある。

 

出来上がった生地をケーキ型に流し入れてみると、異様にかさが低い。ケーキ型の高さの4分の1もない!何でなんだ!と本を再々チェックすると、このレシピの分量は直径18cmのケーキ型用。私が使ったケーキ型は、直径23cm。。。 5cmの差がこんなに露骨に出るとは!慌てて補足する生地の製作に取り組んだ。

 

続く